マクガバン・レポート


 マクガバン・レポートについて、簡単に説明しておきます。1977年、今から25年前のことですが、当時アメリカでは医療費が増大し、財政的危機にありました。「こんなに医療にお金を掛けているのに、どうして病気の人が減らないんだ」と、当時のフォード大統領は言うわけです。そして大統領の命を受け、アメリカ上院栄養問題特別委員会が、慢性病と食事との関係について世界的に調査し、いっこうに病人が減らない理由、医療費が下がらない理由を突き止めました。それがマクガバン・レポートなのですが、マクガバンというのは同委員会の委員長の名前です。

 このマクガバンは、当時副大統領候補に推されるほどの有望な政治家でしたが、委員長に任命されたお陰で、その政治生命は絶たれてしまったそうです。なぜでしょうか?

「現代医療は手術や薬に偏り過ぎていて、栄養的な視点が欠如している片目の医療だ!」
「肉食中心の、誤った食生活をしているから、病気になるんだ!食源病だ!」

と、そのレポートには、そんなことが書かれていたのです。全米医学界、畜産業界がだまっているわけありませんね。残念ながら、マクガバンは翌年の副大統領選に、落選してしまったのでした。

 実はそのレポートには、穀類を主食として豆類、野菜、海草、それに小魚や貝類を少量添える、「元禄時代以前の日本の食事」、和食こそが、人類の理想食であると書かれています。

 「なぜ元禄時代以前?」・・・理由は元禄時代に精米技術が発達し、白米を食べるようになったからです。その結果、「江戸わずらい」すなわち、脚気が大流行したという話が歴史に残っています。皆さんも聞いたことがあると思います。

 お米は精白することで、胚芽に含まれるビタミン、酵素、ミネラル、食物繊維といった貴重な栄養素が無くなってしまいます。ですから、栄養的に優れている玄米を主食にしていた頃の和食が、理想的な食事というわけです。

 そしてそれ以降、栄養素についての研究が進み、1994年、アメリカでは栄養補助食品健康教育法(DSHEA)という法律が成立し、食品と医薬品の中間的な存在である、サプリメント=栄養補助食品が、法律的にも明確に位置付けられることになりました。

 それまで「何に効くのか」「どう使えばいいのか」といった情報は、製品ラベルに表示されていなかったのですが、科学的根拠があれば、FDA(食品医薬品局と言って日本では厚生労働省にあたるところ)に通知するだけで、具体的な情報が表示出来ることになりました。どれだけ摂れば、何に効くというような情報を、消費者が知った上で選べるようになったと言うわけです。

 サプリメント(栄養補助食品)と、日本で言うところの「健康食品」は、その生い立ちもまるで違うのです。サプリメントは不足する栄養を補助する食品でありますから、その基本はマルチビタミン&ミネラル。アメリカで一番売れているサプリメントはマルチビタミン&ミネラルなのです。

 日本の健康食品は、「健康に良い食品」?その位置付けも明確で無いし、存在自体も曖昧ですよね。健康食品が「効く?」とか、「効かない?!」と同じに、「サプリメントも効く、効かない」と考えるのもおかしいと思います。確かに何かの症状の改善に、特定のビタミンやハーブなどを使いますが、その前に「健康を維持するための栄養補助」が一番の目的なのですから、薬のような使い方では無く、より食品に近い感覚でとらえて欲しいとも思います。

 話が逸れましたが、日本人はもっと日本食を大事に考えた方が良いようですね。